日本人の2人に1人が癌になり、6人に1人が糖尿病やその予備群と推計されています。今や癌と糖尿病はそれぞれ「国民病」と呼ばれる身近な病気です。一見、全く関係がなさそうなこの2つの病気ですが、日本人の糖尿病患者の死因で最も多いのは癌です。したがって、糖尿病患者は、定期的に癌の検診も受ける必要があります。
日本糖尿病学会と日本癌学会の合同で結成した「糖尿病と癌に関する委員会」の報告では、糖尿病の日本人はそうでない日本人に比べて、男女共に1.19倍、癌に罹患するリスクが高いとされています。特に、大腸癌になるリスクは1.4倍、肝癌は1.97倍、膵癌は1.85倍も高いことが分かりました。
癌になる原因は、糖尿病だけではなく、肥満、運動不足、不適切な食事(赤肉、加工肉の摂取過剰、野菜・果物・食物繊維の摂取不足)、過剰飲酒、喫煙なども関係していると考えられています。
食生活の改善や運動は血糖コントロールだけでなく癌の予防にもつながります。 具体例として、禁煙、休肝日を設ける、脂肪の多い食事の摂取は控え、食事内容と量に注意することが大切です。運動はウォーキングや水泳などの有酸素運動がおすすめですが、高齢の方は散歩など軽い運動でも大丈夫です。
癌は早期発見が非常に重要になりますので、糖尿病の方は定期的ながん検診を心掛けましょう。会社勤めを辞められた方は健康診断を受ける機会が少ないため、癌を見落とす確率が高くなってしまう傾向があり注意が必要です。
当院では、糖尿病の診断と治療はもちろん、名古屋市のワンコインがん検診(肺がん、大腸がん、前立腺がん)を行っておりますのでいつでもお気軽にご相談下さい。
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