2月6日に開催された第22回動脈硬化教育フォーラムの特別企画にて、動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版(案)が発表されました。
主な改訂点
- 新たに追加した主な項目 :脂質異常症の検査、潜在性動脈硬化(頸動脈超音波検査での内膜中膜複合体や脈波伝搬速度など) のリスク予測モデルへの意義付け、NAFLD・NASH、生活習慣の改善における飲酒、健康行動理論に基づく保健指導、リスク管理としての慢性腎臓病、続発性脂質異常症。
- 脂質異常症診断基準に随時トリグリセライド値を追加・設定(表)。
- 脂質管理目標値設定のための絶対リスク評価スコアとして、冠動脈疾患とアテローム血栓性脳梗塞を合わせた動脈硬化性疾患をエンドポイントとした久山町研究のスコアを採用。
- 糖尿病一次予防におけるLDLコレステロール管理目標値の層別化:末梢動脈疾患、細小血管症合併時、または喫煙ありの場合は100 mg/dL未満、これらを伴わない場合は120 mg/dL未満と設定。
- 二次予防の対象として冠動脈疾患に加えてアテローム血栓性脳梗塞も追加。
- 二次予防において、「急性冠症候群」・「家族性高コレステロール血症」・「糖尿病」・「冠動脈疾患とアテローム血栓性脳梗塞の合併」の場合は、LDLコレステロール管理目標値を 70 mg/dL未満に設定。
(日本動脈硬化学会から抜粋)
特に随時トリグリセライド(中性脂肪)値が設定されたこと、また、糖尿病患者さんのLDLコレステロール管理目標値を 70 mg/dL未満に設定されたことは大きな変革です。
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