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2022年09月26日(月)
動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版

動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版が5年ぶりに改訂されました。今回の改訂でキーワードとなるのが、「トリグリセライド」「アテローム血栓性脳梗塞」「糖尿病」です。(ケアネットから抜粋)

<2022年度版の主な改訂点>

1)随時(非空腹時)のトリグリセライド(TG)の基準値を設定した。
2)脂質管理目標値設定のための動脈硬化性疾患の絶対リスク評価手法として、冠動脈疾患とアテローム血栓性脳梗塞を合わせた動脈硬化性疾患をエンドポイントとした久山町研究のスコアが採用された。
3)糖尿病がある場合のLDLコレステロール(LDL-C)の管理目標値について、末梢動脈疾患、細小血管症(網膜症、腎症、神経障害)合併時、または喫煙ありの場合は100mg/dL未満とし、これらを伴わない場合は従前どおり120mg/dL未満とした。
4)二次予防の対象として冠動脈疾患に加えてアテローム血栓症脳梗塞も追加し、LDL-Cの目標値は100mg/dL未満とした。さらに二次予防の中で、「急性冠症候群」「家族性高コレステロール血症」「糖尿病」「冠動脈疾患とアテローム血栓性脳梗塞の合併」の場合は、LDL-Cの管理目標値は70mg/dL未満とした。
5)近年の研究成果や臨床現場からの要望を踏まえて、新たに下記の項目を掲載した。
 (1)脂質異常症の検査
 (2)潜在性動脈硬化(頸動脈超音波検査の内膜中膜複合体や脈波伝播速度、CAVI:Cardio Ankle Vascular Indexなどの現状での意義付)
 (3)非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)
 (4)生活習慣の改善に飲酒の項を追加
 (5)健康行動倫理に基づく保健指導
 (6)慢性腎臓病(CKD)のリスク管理
 (7)続発性脂質異常症

これまで以上に脂質異常症の管理が厳格となりました。一方、随時(非空腹時)のトリグリセライド(TG)の基準値が175mg/dLと設定されたことで、より患者さんにも分かりやすくなったとも言えます。

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